【ずっと一緒に。】
「んもう、信じられないわ!あのダイヤの指輪、くれるって言ったじゃない!!」
「だっからごめんって不二子ちゃぁ~ん・・・盗み損なったんだから仕方ないだろ?」
「盗み損なった・・・わけないでしょう?貴方が。」
「あ、わかっちゃう?vvそうなのよ、俺様ともあろう大泥棒が~ってあいててててっ・・・!!!」
全身から溢れだす妖艶さと、魅惑の美貌を持つ女・・・峰 不二子は、美しい眉毛をきりりと上げてルパンに怒りをぶつける。
先日いつものように不二子に迫られ、ダイヤの指輪をプレゼントすると約束してから1週間。実は盗んだまでは良かったのだが、その後落とした指輪を犬に持ち逃げされるという惨事に見舞われた。
「まぁまぁ。良いじゃない。またお宝プレゼントしてあげっからさ・・・ねvvv」
機嫌の治らない不二子に、もう許してとばかりに平謝りするルパン。情けない様ではあるが、これが二人の関係性なのだから仕方がない。
「もう!今回は許してあげるけど・・・ちゃぁ~んと仕事もこなせない貴方なんて、何の魅力もないんですからね?!」
「ひ!ひどい・・・!!」ぐすん
これでもかと言うほど叩きつけられる暴言に、ルパンでなくとも泣きたくなると言うもの。
「そっそれなら不二子、お前・・・・俺が盗みできなくなったら、捨てちまうってのか!?」
「あら、元々貴方と私の関係なんて、そんなものだと想うのだけど?」
「不二子ぉ、そりゃないだろ~。よぼよぼの爺さんになっても、甲斐甲斐しくお世話してくれたって良いんじゃないの?」
「そんな貴方とは、縁切りだわね。」
「ひ!ひどっ・・・・!!」
2度目の大打撃に耐えきれずその場に座り込むルパンに、用は済んだとばかりに颯爽と立ち去る不二子。
二人の様子を黙って見て(彼なりには瞑想をして)いた侍は、その場でいじいじといじけ出すルパンに対して「くだらぬ。」と一言。
「大体、お主はいつもいつも・・・・。」
「うっせーー!良いんだよ、別に!!」
侍の小言を一蹴し、ルパンは”そうだ”、と思い出したかのように話を変える。
「なぁ、五エ門。お前はさ、この俺様が盗みできなくなったら、どうする?」
「くだらぬ。」
「いやいや、例えで良いから!腕取れた~とか足もげた~とかで、もう仕事できなくました!」
ハイ、そしたらお前はどうするのかな?とおどけて五エ門に問いかけるルパン。
先程不二子に言われた「用無し」宣言が少し気にかかったというのもあるが、他のファミリーがどうするのかを聞いてみたくなったというのが本音。
「ふむ・・・・そうだな。修行に出る。」
「ちょっ・・・・;;五エ門ちゃん、そりゃないでしょう~!結局お前も、俺を捨てて行くのか?!」
不二子とは違い、義理も人情もあるこの侍にもこう言われては落ち込むというもの。
「まぁ。そのような事態にならぬよう、お主も少しは日々の態度を改め・・・・」
「わぁ!わぁ!わぁ!もう良いっつーの!;;」
さらに小言を言われてはたまらない、とルパンは逃げるようにその場を立ち去る。
「ちぇ。全く・・・・ひでー話しだぜ。」
面白くない、と独りで呟きつつ向かう先は、愛しのガンマンの部屋。
次元も元々がクールで照れやな性格のため、望むような嬉しい言葉は聞けないだろうが・・・・あまつさえ、五エ門以上に小言が降りかかる可能性もある。
が、気になるのは気になる。
「じっげんちゃぁ~~んvv」
ノックもなしにドアを開けると、そこには眠ってる可愛らしいガンマン・・・な、わけもなく「ノックくらいしやがれ!」と罵倒とともに飛んでくる弾丸を、すれすれのところで避ける。
「危ないなぁ、もお。良いじゃない俺とお前の仲なんだから!」
「親しき仲にも礼儀ありってのを知らねーのか?」
「俺様の辞書には載ってなかったなぁ。」
「はっそうかよ、なら今すぐにその御大層な辞書にしっかり書きこんどいてくれ。」
早速の言い合いに、幸先悪いなぁ・・・・と想いながらも、ルパンは当初の目的を思い出し次元に問う。
「まぁまぁ。それでさ、次元ちゃんに聞きたいことがあるんだけっども?」
「ああ?何だよ。」
唐突な問いに、怪訝そうに聞く体制に入る次元。
「あーうん、あのね。俺様が腕も脚も無くなっちまって、泥棒の仕事できない情けない姿になっちゃったら、次元ちゃんならどうするかな・・・・って。」
「はぁ?何だ、そりゃ。くだらねー。」
確かに次元にとっては唐突すぎる問いに、五エ門と同様の反応を示されてがっかりとする。
「いや・・・くだらないってね・・・・。例えだからさぁ、次元ならどうするかと思っただけだよ。」
「ふん。例え・・・ね。まぁそうだな。」
いつもくだらないことに付き合い慣れてる次元は、面倒そうにではあるが思案する様子を見せる。
それを、少し緊張した面持ちで眺める大泥棒。
「お前さんが、腕も脚も無くなって・・・・か。まぁもしそうなったら、確かにドロボウなんざできねーわな。
そうなると、取り合えず俺たちゃ引退ってことになんのか?まぁ今まで散々無茶してきたんだし、
それも有りかもしんねーな。ゆっくりとした日常ってのも俺は嫌いじゃねーし。
あぁ、お前はきっとそんな姿になっても我儘で身勝手なんだろうなぁ・・・飯も食わせてやらねーといけないし、
風呂も入れてやらにゃならないのか。歩くのも無理なら、お前さんは”おぶれ”とかも言いだしかねねぇ。」
それに・・・・と続く次元の言葉に、ルパンは驚きを隠せず「ちょちょちょっ・・・待って!」と言葉を挟む。
「次元ちゃん!それ・・・・それ・・・・ホント?」
驚いた表情で問いかけるルパンに、次元は「何だ?」とばかりに不思議そうな顔をする。
「お前さんが聞いてきたってのに、止めるなよ・・・それともまさか、介護されんなら女が良いとか言い出すのか?」
至極真っ当なことを聞いてしまい次元は「そりゃ誰だって男に介護されんより女のが良いだろうがよ・・・・」と独りで呟いているため、ルパンの動作に反応が遅れる。
気づけば、確かなぬくもりと力強い圧迫感。そして、ルパンのにおい。
抱きしめられていることに気づき、次元はただ慌てる。
「・・・・っ?!////おっお前!何してんだこら!!離れろ!!!!////」
突然の抱擁に、わたわたと暴れてみるが、囲われた肢体はびくともせず。
何も言わず抱きしめられて、表情も見れないためにルパンの言葉を待つしかない。
「・・・・たく、どうしたってんだよ、今日のお前さんは。」
呆れた、とばかりに大人しくするとやっとルパンが口を開く。
「やーっぱ・・・・俺、次元ちゃんが大好きだわ!」
「はぁぁぁぁ?!/////」
「好き好き!もおおおほんっと、大好き!!一生一緒にいような!!!」
どうしてそんな流れに!と想わなくもないが、ルパンがいつになく上機嫌なために突っ込みもできず、「はいはい・・・・」と頭をなでてやることでその言葉に応える。
~Fin~
意味不明ですみません!!!意味わかったら私と友達になれます!!!(嫌だ)
いや、別に不二子ちゃんも五エ門も、本当にそうなったらルパンを見捨てるなんてことないと思いますけども。
ただ、次元ちゃんは、きっと二もなく三もなく、当然のように一緒にいてくれると想ったので!
というか、泥棒ができないルパンの価値とかに関係なく、ルパンと”一緒にいること”を前提に話しだす次元に感動するルパン様を書きたかったんですけど・・・・難しい!
あ、あと普段見る他所様の素敵小説では大体「次元が銃を撃てなくなったら~」が多いと思ったので、その反対を考えてみた結果でもあります。
次元って自虐的なところがあるので、自分にルパンの相棒の価値がないとかで苦悩というか狂気じみた行動とか・・・・そんなのに走ってしまいがちな印象がありますもんね!え、ない!そんな、まさか!(独り演技)
そんなこんなで、ル次って最高★(どんなまとめ)
読んでくださってありがとうございましたっ^^
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