『そう やすやすとは教えられないぜ。』
『この退屈な人生の中で ようやく見つけた お宝だからな。』
=9話派生小説=(題名思いつかない)
「おい・・・おい、次元大介。」
「なんだよ。」
峰不二子が去った後、万華鏡女と謳われる芸術品は神に委ねた。
まぁ、神様とやらを信じているわけじゃねぇけど、それはそれ。彼女の運命をこれ以上こちらが決めてやるつもりもないから、むしろ神に押し付けたとでも言っておくか。
次元大介が想いのほか親切なもので、一見すれば普通の女に見えるようにもしてやっていたし。
これで仕事は終わり、と思っていたが目の前の男がどうも気になる。
仕事のせいでゆっくりできていなかったこともあって、また湯治としゃれこむ話しになったと言うのに、だ。
「おい、次元。」
「だから、なんだよ。」
ほら、な。
「お前、なーんでそんな不機嫌なわけ?」
「・・・・。」
こいつは嘘はつけない性質だな、とすぐにわかる。
誤魔化す言葉も話しを逸らす術(すべ)もなく、顔をそらしちゃなるまいよ。
浴衣を着てるくせにトレードマークの帽子は外さない。
そのせいで目はよく見えないが、その様子だけで視線が泳いでいるのは明確だ。
ホントにこーんなわかりやすくて、ほだされやすくて、よっく殺し屋などやっていたものだと呆れるぜ。
「で、次元ちゃんは、なーんでそんなにご機嫌斜めなのかな?」
「っ・・・ちゃんとかつけんじゃねぇ・・・!」
次元ににじり寄って帽子の下を覗いてやれば、ハッと気づいた次元が俺を遠ざけるように腕を振るう。
更に機嫌を損ねた黒いわんこが吠える様は、まるで威嚇。
「ぬふふ、俺様に近づかれるのが怖いの、かな?」
ビクリッー
肩が跳ねて、確信する。
「ちっ、さわん、な!」
慌ててこっちを見た次元は、俺を腕で押し返すものだからそのまま掴みあげる。
掴んだ腕はやはり細くて、更に細い手首をねっとりと舐めあげてやると次元の顔色が変わる。
その舐めた場所は、ちょうど俺が縛りあげていたところ。つまり、初夜を思い出すには十分なワケ。
「ルパン!!」
悲痛な色を含んだ叫びをあげて、後ろに転がるようにずり下がる。
浴衣の裾がはだけて、女より細い生足が丸見えだぜ?
「おいおい、何を慌ててんだよ?」
「俺に、必要以上に近づくんじゃねぇ!」
襖まで退行して、睨みつけるような視線を俺に寄越す。
がるる・・・と聞こえそうな程だが、そんなの俺様にとっちゃただの虚勢だ。
「だーから。何怒ってるか、言えってーの。」
「別に、怒っちゃいねぇよ!」
「またまたー。」
ニヤニヤと笑う俺が楽しくないようで、人をも射殺せそうな視線が更にキリりと強くなる。
コイツを知らない奴にとっちゃ、さぞ恐ろしいだろうな。
でも、俺は、コイツを”知ってる”から怖くない。皆が恐れ慄くこの死神がどんな風に豹変するかを、な。
「あ、思い出したら勃っちまった。」
「あァ?!」
瞬時に理解できなかったらしい次元が、何事かと目を見開く隙に。
ほっそい足首掴んで引きづり倒してやる。
ぎゃぁ、とか ひゃぁ、とか妙な声をあげて俺の下に移動させられた男は見開いた目をそのままパチクリと開閉させた。
「お前が、言わないならかまわねぇさ。俺も好きにするまでだ。」
「な、な、なっ・・・何・・・・をっ・・・・・!」
「お前もパターンな男だな。ナニを、って言わせたいのか?」
ニヤリと笑う俺に、見上げる次元は顔面蒼白。
あの時のことを思い出してやがるな?気持ち良すぎて、酔い狂っちまった、自分を。
「や!嫌だ・・・・離せばかやろう!!」
「ほーら、またお決まりだ。」
「へ?」
暴れる男をいとも簡単に抑えつけて、細い腰を一層引き立てている腰紐をしゅるりと抜き取る。
もう後は言わずともわかるだろう?こんな紐は、本当に便利だ。あっという間に男の腕の自由を奪っちまう。
「ま、またっ!!」
「そう、まただよ。もう観念しちまいな、お前が暴れようと嫌がろうと、”また”お前はよがるしかねぇんだからよ。」
「う!ぅ・・・・ッ・・・・・!」
言い返すこともできずに、パクパクと口を動かして視線を泳がせる。頬はもう真っ赤。
ちゅっ、と唇にキスをしてそのまま深く合わせる。
「ん、んん・・・ッ、ンぅ・・・・!」
そういや、コイツとキスするのハジメテかも・・・。
心でこっそり考えてると、生理的に涙が目尻にたまってたり、まつ毛が震えてたり、ほんのり頬を染めてる次元大介の顔が当然どアップに写る。
この男は身体全体で、女以上にフェロモン出してるよなーって妙に感心しちまう。
女なんて1度抱けばもう終わり。そういう主義な俺様が、またコイツを抱きたくてたまんねぇんだもん。
ま、こーんな名器、一度知っちまったら忘れられねぇよな。
いつぞのやの夜知った、ナカの気持ちよさを思い出して下腹部がズンと重くなった。
「ふ、ぅ、うーっ・・・!」
「あ、わり。」
顔を真っ赤にして、息苦しさでうめいていたことに気づいてひょい、と唇を解放してやる。
ぷはっと大きく息を吸い込んで、そのまま何度も何度も酸素を取り込んで息を整える男はとうとうぽろりと一粒涙をこぼした。
「殺す、気、か・・・ッ・・・・!」
「そんなもったいないことしねぇよ。名器は大事にしねぇとな?」
そう言いながら、奴の後孔に指を滑らせて浴衣の上からくるりと撫でる。
それだけでキュンと絞まる孔に気を良くして、突っついたりクニクニと揉んで遊んでやる。
「う!あ、ぁっ・・・ッ!っ!!やめ、やめろっ!だ、大体、め、名器・・・ってなんだ!!」
「俺様との相性抜群ってこと。」
じたばたと両手足を動かして抵抗するけど、俺が足の間にいるものだから閉じることもできない。
その間も外からコネコネしてやってたら、あーらら。前が主張してきてやんの。
「へぇ・・・・気持ちイんだ?」
「っ!ば、ばかっやろっ・・・う!」
浴衣がはだけにはだけちまって、しかもコイツが暴れるから前は丸見え。
次元の息子ちゃんはむくむくと大きくなっちゃって、自覚しちゃってるから恥ずかしくってたまらんねぇって面。
ちらりと見える胸にもちゅっとキスを贈って、そのままベロリと舐めあげると後ろもきゅうと力が入る。
「ン!あ、ぁ、」
「乳首まで感じちゃうわけね・・・。ほんとお前ってエロい身体。」
「ち、ちがっ!なめ、ンなっ・・・っ・・・!」
嫌々と首を振る次元の言うことなんて聞くはずなくて、噛んだり引っかいたりしてやると身体がびっくんびっくん跳ねて大変。
俺様も次元の痴態に当てられて、十分でっかくなってっけどよ。
まーだ外から遊んでやりたいけど、挿れたくてうずうずしてきた。
次元の後ろへ一気に2本挿れてやって、ぐちゅぐちゅかきまわす。
う、う、と堪えるように唇を噛み締める次元の口角からは呑み込みきれない唾液が流れてきてるし、恥ずかしくてたまらないのか眉を寄せて頬を染める様はなんとも淫美。
増やした指で、前に見つけた次元のイイ所を擦りあげると、とうとう堪え切れないように高い悲鳴が鼓膜を震わせる。
「ひ!や、ヤぁ・・・・そこ、は」
「気持ちイんだろぉ?もうトロットロのくせに。」
「ちが・・っ」
「はいはい、素直じゃねぇなぁ・・・もう挿れちまうからな。」
自分も浴衣の裾を開帳して、ちんこを覗かせると次元は目を白黒させた。
「あー?次元?」
「ひっ!ひ、ひ・・・・・・・」
「おい・・・落ち着けよどうし・・・・」
「そんなでかいモン挿いるわけねぇだろ!!!壊れちまう!!!!」
わなわな唇を震わせてたかと思えば、そう言って叫びやがるからコイツは本当にアホだと思う。
男を煽るってことわかってやってんのかね。
「だーいじょうぶだよ。この前ちゃんと挿いってたし、気持ちよかっただろ?」
「っ!っ!!む、無理だ、そんなデケェの挿いるわけねぇ!!」
涙ながらに訴える次元の両足首を掴みあげて、有無を言わさず開いて先を押しつける。
きゅうと恐怖で締まった孔をぐりぐりと亀頭でこじあけて、ズプズプと無理に埋め込むと案の定次元は悲鳴を上げた。
「痛・・・!痛い・・・!やめ!やめろ、るぱっ!!」
「はッ・・・てめェが力抜けば良いだろうが・・・・」
「む!無理っ・・・!う、ぅぅ・・・言う、言うから・・・やめ、辞めてッ・・・・!」
は?今なんか言ったか??
「言う、って・・何を、だよ?」
「俺が、怒った理由・・・・ちゃんと、言うからっ・ぁ・・も、もうこんな意地悪やめてくれっ・・・!」
「意地悪???」
「だから・・・こんなこと、すんだろ・・・?」
ぐすぐす泣きながら、次元大介はそう言う。
つまりあれだ。素直に言わないから、白状させるために犯されてるとでも思ってんのかコイツは。
当初の目的は確かにそーんなこともあった気もするが、今となっちゃただセックスしたいだけなんだけどよ。
「あ・・・・ああ。まぁ言えよ。」
「ううぅ・・・言ったら、辞めて、くれるんだろうな?」
滅茶苦茶疑ってるけど、そんなに嫌かね。男に犯されて喘ぐなんざ、ハードボイルドを気取るこいつには死活問題なのかもな。
「ああ。」
「約束、するか・・・?」
「約束するぜェ?」
そう言ってやれば、次元はもごもご喋りはじめる。ちなみに、俺様のは超中途半端に挿いったままで正直ツライ。
「お、お前さんが・・・」
「俺様が?」
「俺を、信用、してねぇ・・からだ・・・・バカ野郎・・・。」
?!
視線を逸らして、頬を染めて。
おいおい、コイツ何 なんなの天然なのか?
つまりあれらしい。俺が、峰不二子のことを教えてやらないもんだから拗ねてたってことか?
そうやすやすと教えてやれねぇと言ったのが、寂しかったのか?
「わ!」
「あ。」
でっかくなっちまった。
「ちょっ、なんで・・お前、ぬ、抜けよ!!言ったんだから!!」
「バカ野郎、こんな状態で抜けるかよ。」
ズン、と押し込んでググっと奥の奥まで挿入。
ナカは熱くて、入口はきゅうきゅう俺のを締め付けてたまらねぇ。
「ああっ!あ、ぁンっ!!う、うそつきっ・・・・!!」
「そうだぜ?俺様は、泥棒だからなぁ・・・・く、」
腰をグラインドさせて、蠕動するナカをぐちゃぐちゃとかきまわす。
律動に合わせて上がる甘い嬌声は、どんどん切羽詰まったものに変わって抑えることもできてねぇ。
「ひぁ!あぁ・・・ッうぁ!あ!ぁ!!るぱ!はげし・・・・っ!」
「別に、お前を信用してねぇわけじゃねぇよ・・・」
「あ!・・・あァ・・・!ん!ん!ぅあ!!」
「それに・・・・」
抜けるほど引き抜いて、次元の一番感じるところをめがけて腰を叩きつけた。
身体を弓なりに反らせて、大きく跳ねた身体は吐精とともにびくびくと余韻に震える。
俺自身も、次元の絶妙な締め付けにたっぷりと精を吐き出して肩で息をつく。
しっとりと汗ばんだ身体が互いに溶けあったようで、愛しくなって首筋に吸いついてやった。
抵抗する力もない次元は、う、と声を漏らして俺に視線を投げるだけ。
「おい、何・・・・してる・・・・。」
「あ?所有の印でも、つけとこうと思ってよ。」
「んな・・・・」
ばっちりキスマークのついた次元の首筋を見て、満足する。
「俺は、自分のモンにするまでのスリルが楽しいだけで、手に入れちまった宝には興味ねぇんだ。」
「・・・・」
「そう渋い顔すんじゃねぇよ。お前は・・・宝じゃねぇ。」
「あんな女とかと一緒にすんじゃねェよ・・・別に俺は宝とか思って・・・」
どんどん声のトーンが落ちてやがる。勝手に落ち込んでんじゃねぇよ。
「次元大介、お前はようやく見つけた俺の相棒だ。」
「は?」
「宝以上に、大切な。」
そう言って笑ってやれば、次元は照れたように真っ赤になる。
”ようやく見つけた宝”そう、不二子を称したことにも嫉妬してたんだろう?
「ルパン・・・」
「ぬふふ、じゃぁもう1回な♪」
「は?!」
一生手放してやらねぇから覚悟しときな、次元大介。
END
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冒頭のセリフに、私は痛く傷付いたので勝手に脳内補正しました。←
なんだよおおお!!ルパン様の意地悪ううううう!!!次元さんが可哀想じゃないかあああ!!!ほらああああ切なそうな表情してるじゃないかあああああ!!!!じたばたじた
と、叫んだあの夜。
次元さんの魅惑の腰突きだしとか、生足とか、タバコの間接キスとかはもちろん萌えましたけどねっ!!!
でも最後の最後でハートが傷ついてたのでなかなか感想書けなかったのですが!!!
自己補完しましたこれで次元さん幸せっ///////←
次元さん大好きでルパン様かっこよくって今日もル次が美味しいですっ・・・!!!(ノ´д`ノ。・ゎーぃ・。\´д`\)
読んでくださってありがとうございました・・・!!
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