「次元ちゃァん♪俺様と良いコトしましょ!」
アジトで二人きり。室内が翳り始める宵の口。ルパンはそう叫びながら、嬉しそうに次元へ飛びかかった。ご自慢の早脱ぎを披露してのダイブだったが、突っ込んだ先は愛しい次元ではなく硬い床とのご対面。ガッツリと顔面をぶつけて、目から火が出る程の痛みにルパンは悶絶した。
「いたーーーっ!!」
「ふん。」
当然のごとくヒラリとルパンの抱擁を避けた次元は、その痛みに悶える男を見下げて鼻で笑った。「酷い!次元ちゃん酷い!」と泣きながら講義する相棒に、更に「テメェが馬鹿なんだよ」と嘲笑まで浮かべて。当然憤慨するルパンを尻目に、次元は漆黒のジャケットを翻して背を向けて歩きだす。
「えっえっこんな夜にどこ行くの次元ちゃん!?危ないデショ?!襲われちゃったらどうすんの!?」
「さぁな。お前さんより良い男ならかまわないんじゃねェの?」
クスリと笑いながら夜の闇に消えて行く可愛げのない男に、ルパンは地団駄を踏んで悔しがった。可愛くない可愛くない!そう思ってはいても、そこがまた良いのだとわかっている。中々なびかないからこその魅力がある。その澄ました顔が、自分によって変わる瞬間を想像するだけで高揚するのだから仕方がない。
「まぁでも…ちょぉっとオシオキは必要かな…?」
活きの良い魚は、自由な水中で捕らえようとしてもスイと逃げるのが上手だ。何度この両手で捕まえようとしたって、潜り抜けて避け続けるだろう。でも。
「網で角に追い込んで。掬い取ってしまえばもう地上に逃げ場はないのよ次元ちゃん♪」
いつでもスルりと自分から逃げ出す相棒を。もうそろそろ、雁字搦めに捕らえてしまっても良いだろう。ルパンはにんまりと笑みを作って、愛しの愛しの男が帰ってくる前にと準備を始める。大きな魚を網で掬って、美味しく頂いてしまいましょう♪と陽気に鼻歌をうたいながら。
愛故に
それから次元が帰って来たのは夜明け時。本当に他の男と遊んで来たとは思えないが、相棒を放っておくには長すぎる時間だ。少しでも早く帰っていればルパンの怒りも削がれたかもしれないが、それが叶うことはなかった。
「何だ?真っ暗だな…」
外は少しずつ明るさを取り戻していたが、カーテンでしっかりと光が遮られた室内は闇に満ちていた。暗闇に瞳が慣れる前に、突然人間の気配を背後に感じて息を飲む。「ルパンか?」と問おうとした口はハンカチのような布で覆われ、抵抗する間もなく意識は闇に飲み込まれた。次元程の男でも、反応出来ないような素早さのことだった。
*
「う…ッ…」
「お目覚め?次元ちゃん。」
ガンガンと痛む頭を2・3度振りながら、次元は明滅する視界でゆっくり現状を把握しようとする。視界に捕らえたのは、愉しそうに自分を見下ろす男。当然それは相棒の姿で、声も知り得る男そのもの。ならば、このような乱暴を働いたのは眼の前のルパン三世で間違えないのかとゆっくりと脳が理解し始める。当然湧きあがるのは怒りと疑問。気づいて見れば、自分の両手は鎖で壁に拘束されているし、身には何も纏っていない。全裸で壁際に繋がれているのだから、なんとも言えない羞恥心と憤怒に見舞われる。どれもこれもやったのはこの男だろう。自分の全身をニヤついた笑みで舐めまわすように見ているのだ。
「おい…これは何の真似だ?」
地を這うような低音でそう問いかければ、ルパンは「捕まえたお魚さんに餌でもあげようと思って♪」と気圧されることもなく応える。射殺すように睨みつけても、それすら至高の楽しみとばかりに唇を釣り上げて笑うのだ。
「ふざけんな!いい加減にしねェとぶっ殺すぞ!」
「はいはーい。まぁったく次元ちゃんったら自分の立場をわかってないんだからァ」
ね?と優しく微笑みながら、ルパンは次元の股間へと手を伸ばした。「やめろ」と次元の唇が動く前に、ギュッと握りこまれて喉が引きつる。訳もわからない状況で、突然中心を掴まれては顔を青くするしかなかった。
「っ…ルパン…テメェ何考えてやがる!離せ…ってん、だろが…ッ」
「えーでもこうやってスルと、次元ちゃんのココ気持よさそうだけど?」
ジャラジャラと鎖を鳴らして抵抗しても、ルパンが施した拘束が解けるはずもなく。かろうじて動く両脚も、中心を好き勝手に擦られているせいで力が入らずにルパンを蹴り上げることもできない。それどころか、ルパンの巧みな手淫に息は上がり、身体が熱を帯び始めていた。
「はァッ…ァ…も、出るッ…く、」
「イッちゃいそ?でもダメぇ。これはオシオキだから、次元ちゃんが気持良くなっちゃダメなんだよ?」
え?と次元がルパンに瞳を向けると、その細い指には金色に輝くリングが存在していた。ざァっと血の気が引くような感覚に襲われ、次元は頬を引きつらせる。「あ、何かわかった?」とルパンは笑みを深めてその金属を指で転がす。次元自身知識として知ってはいたが、実際に見たことはない。性具として用いられるコックリングの存在を、こんな状況で知りたくもなかったと言うのが本音だろう。
「さ。付けちゃいましょうね♪」
「ヤっ!や、やめろルパン!お前どうかしてるぞ…ッ!」
今まで以上の抵抗を見せる次元を意に介することもなく、勃立しきった雄にルパンは手を伸ばした。嫌だと叫ぶ声は、金属がバチりと結合しあう音にかき消される。
「ひッーーーー?!」
熱の集まる中心が想像以上の圧迫感に締め付けられ、次元は声にならない悲鳴をあげた。衝撃に身を震わせながら、どうしてこんなことをするのかとぼやけた視界で相棒を捕らえる。その目に映ったのは、狂気的な程に愉しそうな男の姿で、ゾクりと背筋が凍った。
「パンパンに膨れてたから、次元ちゃんのココ痛そうね。でも、それでも萎えないんだから次元ちゃんったらほんっとドMだよね。」
「ちっちがっ…は、外せっ外して…ッ!」
愉しそうにうっ血する雄に指を這わせながら、ルパンはうっとりと呟いた。必死にもがく次元を軽くいなして、ルパンは一度その場を離れる。このまま放置されるのもたまらないが、ルパンの一挙一動に恐怖を感じる次元はこれから起こる出来事が予測できずに冷汗を流す。今まで自分の身体を求めることは何度もあったが、こうして無理矢理暴行まがいの行動を起こしてきたのは初めてのことだった。これまではずっと自分が優勢だと感じていたのは、ルパンが本気を出していなかったのだと理解する。こうして一度動き始めれば、ルパンはどんな相手であろうと負けることはない。近い存在であるがゆえに、ルパンの恐ろしさを十分に知っている次元は生唾を飲み込んだ。どれほど抵抗しようと無駄だと言うことを、身体が知っているのだ。それでも、ルパンの行動が許せなかった。どうしてこんなことをするんだ、と相棒から与えられている屈辱に歯を食いしばる。
「随分悔しそうだけど、まだまだだよ、次元ちゃん。」
「る…ぱ…ッん…」
思案している間に、ルパンは両手に壺のような入れ物を持って帰ってきた。ルパンの言葉には、暗にもっと屈辱を味わってもらうからと言う意味が含まれていた。持ってこられたソレに恐ろしさが募るが、今のルパンが用意するモノは次元にとって危険なモノであることは明白だった。ずるずると滑る脚で床を蹴って後ろに下がろうとするが、ひんやりと冷たい壁に背中が当たるだけで逃げ場はない。
「いい加減にしとけよ…ルパン…ッここまでにしとかねェとマジで殺すからな…」
「そーんな格好で言われたって、説得力無いよ?」
全身にはじっとりと汗が浮かび、乳首は赤く熟れて股間は隠すこともできずにリングがその根元を締めつけたまま。犬のようにはッはッと荒く息があがり、羞恥と屈辱に染めた頬と痛みと快楽で潤んだ瞳ではルパンの言うように説得力の欠片もなく。ましてやイキたくてもイケない苦しい状況に置かれ、次元はどうにか解放して欲しくてその眼は知らず情欲に揺れていた。
「さて。ココで問題です。これなーんだ。」
「ッ?!!」
そんな次元ににっこりと見せられた壺の中身は、黒く光りながらぬるぬると蠢く生き物。それは十分知っている物で、ただ、それをどうするのかだなんて考えたくもなかった。
「ウナギちゃんね。活きが良いデショ~♪太くて長いの選んできたんだけど、生きてるうちは硬くてヌメるから捕まえるのも大変なのよね。」
「て、てめッ…そ、それ…ど、っす…」
「次元ちゃん、舌回ってないよ?そんなに怯えちゃって…可愛いの~。」
にこにこと笑いながら近づくルパンは、一旦壺を置いて次元の細い両脚首を掴み上げた。「ヒッ!?」と声を引きつらせた次元に「よっく見えるようにこうしようね。」と告げながら手首だけでなく脚首も壁から伸びた鎖で拘束した。両脚を大きく開いた状態で上から吊るされ、陰部も丸見えにされ恥ずかしさで次元は眩暈がするほどだった。無駄だとはわかっていても、ジャラジャラと鎖を強く引っ張って暴れるものだから皮膚は赤く擦れてピリリと痛みを走らせる。泣きそうな程の屈辱に、そんな痛みよりも悔しさで次元はどうかなってしまいそうだった。
「ルパッ…う、っく…な、何で、こんなッ…!」
「次元ちゃんが悪いンデショ?いーっつもツレないんだから…」
そう言ったルパンの瞳が一瞬寂しそうに翳ったのを、暴れる次元が気づくことはなかった。次の瞬間にはルパンはまた笑みを張り付けて、いそいそとウナギをうまく指で挟んで壺から取り出し始める。
「ウナギってさ、狭くて暗い場所を好むんだって。それに、精がつくって言うし、淡白な次元ちゃんにはちょうど良いかなって。」
「ふざっふざけんなッ!こんな嫌がらせ…っ!」
「うん、意地悪するよ。だってこうでもしないと次元ったら、わかってくれないんだもん。」
不貞腐れたように言いながら、本当にウナギを収縮する後孔に当てられてギシリと身体が強張る。触れただけでぬるぬると気持の悪い感覚を肌で感じて全身が戦慄いた。
「ひっ…ヒぃ、い、嫌だッ嫌だ気持わるいっ…!」
「ちょっーっと次元ちゃん、暴れないでよ…ただでさえコイツ掴むのコツがいるのに。」
顔面蒼白にして必死に嫌がる次元だったが、拘束されている身体では身動きすらうまくとることが出来ずに抵抗も弱々しい物だった。ズッ、と音を立てて身体の内部に押し入ってきた大きな違和感に「やァあッ…!」と次元は泣き叫ぶ。一度侵入を許せば、ぐぷぐぷと身体をくねらせながら奥に挿いり込んでくる生き物に、吐き気がしそうな程の嫌悪感に襲われた。濡れて黒く光る太くて長いソレが、次元のヒクつく孔からグネグネとうねって見え、そのいやらしさにルパンはごくりと唾を飲み込む。
「あっあっぁぁ…ぅ、ぐッ、も、いや…だぁ…ッ…」
勃立したままの雄は塞がれた状態でもだらだらと涎を垂らし、その下はジュブジュブと水音を立てながら内部を生き物に犯されているのだ。ボロボロと涙を流しながら下腹部をヒクつかせる次元はいつものクールな姿からは想像もつかない程にはしたなくて、ルパンは自分の中心がズんと疼き硬く主張していることに気づいて苦笑した。
「はっ…たまん、ねェ…」
「る、ルパッ…あ、ぁぁ…」
嫌々と首を振る次元の髪を掴んで、唇に噛みついた。んンッと喉を鳴らし目を見開いた次元の抵抗を許さず、深く深く口内に舌を侵入させて粘膜を擦り上げた。お互いの唾液が混ざり合い飲み込み切れず顎を伝って落ちるのも気にすることなく、呼吸まで奪う程に何度も何度も角度を変えてその唇を侵す。
「ふっふッぁっ…あっはぁッは、ッ…」
やっと呼吸が許される頃には、次元は唾液を呑み込むのも忘れてダラリと舌を垂らし快楽に溺れていた。知らずにルパンの唇を追いかけたその舌をじゅっともう一度吸い上げて、やっと顔を離す。ルパンも額に汗を浮かべて、はぁはぁと荒い息をつく程に気が高ぶっていた。次元の痴態に堪え切れず膨らむ欲は中で窮屈そうにテントをはり、すぐにでも中に挿入したくてたまらなかった。
「次元、次元…ッ…俺のモノになれよ…」
「は、はぁッ…うぁ…あ、ルパ…ン…?」
「俺を、お前のナカに入れて…」
「ぇッあ!ヒぁンんんッ!!」
次元のナカで暴れていた生き物を指で挟みこみ、一気に引き抜くとジュププッと大きな水音と次元の嬌声が室内に響き渡った。その突然の刺激に次元は虚ろに天井を見上げてがくがくと大きく身体を震わせる。感じたこともない快楽が脳天を突きぬけて、初めてのドライオーガズムに次元は抑えきれない喘ぎを洩らし続けた。
「次元…ごめん、挿れるぜ?」
「はっはぁぁッあッやぁッ…だ、ダメっ今は…まだッ…!」
ガタガタと長くイキ続ける次元はその強すぎる快感に怯え首を振るが、ルパンは「悪ぃ我慢できね」と囁いて収縮する孔に欲を突き立てた。
「くぁあああッァああ!?」
「ンッ…ふ、っう。」
イッばかりで敏感な胎内を、熱くて脈打つルパンの雄に擦り上げられて次元は混乱したようにバタバタと暴れ出す。ルパンも初めて感じる次元の内部の気持良さに、余裕もなくその身体を押さえつけて何度も腰を打ちつけた。細い腰が汗で滑り、それでも離すことはなく力強くその身体を抱き込んで欲を叩きつける。
「あっ!ァああ!アンん!あ!る、るぱんっルパッ…も、もう!ァあ…たの、頼むからッ…前、はず、外してぇ…イカせてっ!!」
泣きながら懇願する次元に、未だにコックリングをはめたままであったことに気づいてルパンはソレに指をかける。
「一緒に、イコうぜ?次元…ッ…」
「ヒぃァッ!ァッんあああっああああっ!!!!」
バチンとリングが外された途端、次元は大きく身体を跳ねさせて盛大に吐精した。その絶妙な締め付けにルパンも息を詰めて、欲望のままに精を次元の内部に吐き出す。
「ふ、ふぁ…アッ…、ぁ…は、はぁ…」
「ン、次元…気持ち良かった…?」
よしよしと頭を撫でながら抜くそぶりも見せないルパンに、次元は「ウナギよりはな…」と皮肉をぶつけるのだった。
Fin.
実際「魚」とか「ルパ様がひどいことした理由」とか・・・まぁそういうのをね、ちょっとね、最後に持ってきて説明したかったんですけどね・・・えへへ・・・えへへh・・・・読み取ってやってくださいすみませんんn・゜゜・(/□\*)・゜゜・