黄金色に輝く砂漠、そびえ立つ一つの宮殿。そこには一国の王が君臨していた。煌びやかな装飾品が彩る宮廷には王とその従者が存在し、美しい女が集うハーレムを所有していた。王には一人の息子がいて、天才と世界に謳われる程の誉れ高き男だった。当然、王のたった一人の血縁者であれば継承権第一位であることに間違えはない。
王の後継者となり得る存在―叔父や甥など―多くの近しい人間がその王子の命を狙っていた。日々脅かされる命の危険にも、全く動じることなく遊びに政治にと多忙な毎日を送る男。しかし、この男にとってはスリルあるその日常すら退屈であった。もっともっと自分を魅了し、高揚させる何かが欲しかった。たった一夜でも良いから、自分を愉しませてくれるそんな強者は現れないか。ルパン三世は、ハーレムの美しい女達に囲まれながら宮殿の窓から黒く広がる夜空を見上げてそう祈った。
千夜を越えて
「へぇ、踊り子?つってもさ、俺様綺麗な女の踊りなんて見飽きちゃってるんだけど。」
従者の一人が、退屈そうにソファで寝そべる俺様に恐縮しながら一つの提案を持ち出してくる。優秀すぎる俺様に対して、下々の奴らは何も逆らえない。ただ怖いんだろう。政治的に有利になることなら何でもやるから、極悪非道とまで呼ばれてる。別にそれをどうも思っていないけど。どいつもこいつもゴマでもするように掌を擦り合わせて、機嫌を損ねないようにと必死で俺様に言い寄ってくる。
あーあ、退屈。
「いえ、あの、それが…今回の旅の者はその…男…でして…どうしても、王子に自分の踊りを拝見していただきたいと宮殿にまで乗り込んできておりまして…」
「はぁ?男?男になんて興味あるわけないデショ?!何言ってんのそいつ。追い返しといて。」
俺様のモノになりたい女だって山程いて、こうして踊りや献上物を持ってくる奴も多い。でもハーレムにはすでにたくさんの女がいる。俺様は元々女好きだからそれはかまわねェけど、まさか男…。俺様の女好きだなんて知れ渡ってることだってぇのに、どんなアホなのかと逆にツラを拝んでやりたい気持にもなるってもんで。
「は、はい…申し訳ありません!即刻追い返しますので…」
「ん…いや、良いや。暇つぶしにでも、そいつ通してみてよ。」
単なる好奇心。そんな単純な理由だったけど、まさかこの出逢いが掛け替えのないものになるだなんてこの時の俺は考えてもいなかった。
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「許可をいただき、ありがとうございました。」
従者に連れられて来た男を見て、一瞬息を飲んだ。踊り子と聞いて、男であっても華奢で女みたいな奴を想像していたのに全てを砕かれた感じ。美しく引き締まった筋肉と、スラリと伸びた長い手足。細い腰に巻かれたハーレムパンツは見るからに上質な絹で作られていて、その淡い色合いが男の肌に似合っていた。纏うヒップスカーフに装飾されたコインや宝石は、男が歩くたびにシャラシャラと綺麗な音を奏でて耳を楽しませてくれる。薄い笑みを浮かべる男は半身をベールに覆い隠しているが、そこから覗く肌は触れてみたい程に綺麗だった。
「へぇ…俺様に見せたい、って言うだけあって良い身体してんじゃん。」
「王子、見せたいものは踊りです。この身体ではありませんよ。」
まじまじと見つめてやれば、照れることはなく、むしろ険すら含んだ瞳で見つめ返される。その瞳の鋭さに、ただの踊り子ではないことが伺い知れた。動作の一つ一つをとっても、この男は隠しているつもりだろうが一般人のソレじゃない。ヒタリと物音もさせず動く脚や、周囲へ常に向けている警戒心。隙のないその美しい立ち居振る舞いに、ぞくぞくと気持が高揚してくる。きっと、この男は殺し屋だ。誰に雇われたかは知らないが、俺様に差し向ける相手としては十分な素材。見た目も腕も一流。男がどう出るのかを考えるだけで、一時の暇つぶしにはなりそうだと口角が上がるのを感じた。
「ふーん。そっか。じゃ、二人きりになろうよ。他の奴ら出てって。コイツ気に入ったから、俺様一人で踊り堪能しちゃうからさ♪」
「お、王子!?」
本当に踊り子だと思ってる周りの奴らは、その言葉に驚きの声を上げる。ただの旅の者とはいえ、王子と二人きりにさせるのは戸惑われるのだろう。けど俺様の命令に否を唱える目障りな従者に一喝してやれば、身体を震わせながら全員が退室していく。
「…一人になって良いのですか?」
「んー?どう言う意味?だって踊り見せてくれるだけでしょ。俺様一人でも良くない?」
ニヤニヤと明らかに楽しんでいる俺様を見て、男はチッと一つ舌打ちをして睨みつけてきた。あーらら。こいつ、頭も賢いね。俺様の馬鹿な従者たちとは大違いだわ。愉しくて仕方がない、と言うように笑ってやれば更に剣呑な瞳を向けてきやがる。
「どうせ、気づいたんだろ?…テメェを殺すためにココに来た。」
「親族の誰かに雇われたんデショ?継承権を奪うためにさ。まぁソレはイイとして、名前教えてよ。」
「…次元、次元大介。」
素直に告げられた男の名は聞いたことがある。裏社会じゃ有名な殺し屋。こんな奴まで雇うだなんて、みんな必死だこと。そんなどうでも良いことを考えながら、男に「で、次元は本当に踊れるの?」って聞いてみたら「踊れるわけねェだろ。」だってさ。みんながいたらどうするつもりだったんデショ。
「で、どうすんの?」
「テメェを殺すまでだ!」
下から見上げるように聞いてやれば、素早い動きで俺様の眼の前に。ガッと肩を掴まれて、何が起きたのかと視線が捉えた時には俺様の胸元にはダガーナイフが突き刺さってた。すげェすげェ。驚く程の早さに俺様もホールドアップよ。ドクドクと流れる鮮血が刺さったナイフを伝って、次元の手も濡らした。当然、致死に値する傷。んで出血。俺様はどさりとソファへうつ伏せに倒れ込んだ。
「う、ぁ…ッ…」
「悪く思うなよ…。」
ぴくぴくと小さく痙攣する俺様に、次元はそう告げて血で汚れた手をスカーフで拭う。そんなゆっくりしてて良いのかな?次元からは見えない俺様の表情ったら、お見せできないくらいのニヤケっぷり。ぬふふ。心の中で、ゆっくり10のカウントダウン。
「ぜーろ!」
「え?」
最期はガバリと身体を起こして悠々と発してやる。次元は眼を見開いて俺様を見る。驚いてる驚いてる。瀕死だと思っていた俺様が飛び起きたことだけじゃないよね、やぁっと効き始めた自分の身体への異変にも驚いてるんだよね。
「!?ッ…な…身体が…」
「んふふ…力、抜けてきたデショ~。しかも、熱くなってきたよね。この血さ、気化性の強力痺れ薬と媚薬なんだぜ。俺様特性♪」
「?!テメェ…な…で…ッ!」
がくりと膝を折った次元が、今度は俺様を悔しそうな目で見上げてくる。舌すら上手く回らない程に効き目抜群のお手製が、ここでうまい具合に使えて俺様は上機嫌。だから何で俺様が死んでないのかとか、俺様には薬が効いてないのかとか聞きたいみたいだから教えてアゲル♪
「これまた俺様特性の、人間の皮膚にしか見えない防弾チョッキと、それが破れると出てくるこの血糊。さっきも言ったけど気化性でさ、即効性だけど空気と混ざって消えちゃうのも早いからその間だけ息止めてれば全然問題ないんだよねぇ。」
「くっ…そ…」
俺様の説明を聞いて悔しそうにしている次元を見て、満悦な気分になるけどまだまだこれから。美味しそうな獲物が目の前にあるんだから、楽しまないとね。床に倒れ伏してる次元を抱え上げて、俺様の寝室に連れて行こうとしたら、うまく動かない身体で暴れる暴れる。ゾウだって1時間は動けなくなるような薬だってのに、よっぽど嫌なんだろうけど、そんな風にされっと俄然やる気になるのが男ってモンよね。
「大人しくしなさいって。こうなることだって予想できたデショ?」
「してねェよ!てめぇは女好きだろうが…ッ!」
変なことしたら殺すってぐらいに殺気立っちゃって、ベッドに転がしてもまだ必死で抵抗するからベールで後ろ手に縛り付けてやった。肩越しに尚も睨みつけてくるのがたまらなくって、俺様の嗜虐心に火を付けてること全然気づいてないんだもんね。段々興奮してきてべろりと自分の唇を舐めたら、ビクって次元の身体が一瞬跳ねた。あ。俺様のでっかくなっちゃってる股間、つい太股に擦りつけちゃってた。
「ッ…ん、な目で俺を見るんじゃねェ…!それに、くっつけてくんな…」
「え?どんな目?欲情しちゃってるって感じ?だって俺様興奮しちゃって…♪」
賢い次元は、俺様の本気を悟ったんだろうけどその屈辱的な目がまたそそるんだよね。元々上は何も着てないから、ねっとりと背中に触れてやったら「ン」って小さく喘いだ。媚薬も十分効いてる頃だろうけど、きっと元々感度も抜群なんだろうなぁ。
「ァ、あっ…やめッ…」
逃げ惑うように拘束された身体をくねらせて、俺様の愛撫を受ける次元は扇情的でどんどん俺様も熱が下腹部に集まるのを感じる。特に胸が弱いのか、乳首に通されたリングをツンと引っ張れば「あ!」って抑えきれずに甘い声が耳に届く。こんな弱いトコにこんなやらしいモノつけちゃダメでしょ、って心で思いながらもオシオキするみたいにわざと強く引っ張ってやったら次元の身体が大きくしなった。
「ひァ…ああッン…!」
「あ。イッチャったの?」
「う、ぁ、はァっあ、ぁッ…う…。」
ビクビク余韻に震える身体をくるりとひっくり返して、ハーレムパンツの上から触れたらグチャって濡れた感触。胸だけでイッチャうなんて、はしたないね。って囁いてやったら、恥ずかしそうに顔真っ赤にしちゃって、何も言えないって感じ。はァはァ大きく息する次元に無理矢理口付けて、舌でいっぱい中を犯す。絡めたり擦ったり、歯と舌の隙間を撫でてやったら「ンッンんぅ」って気持よさそうに声を洩らした。
「かんわい…。ねェ、どうして欲しい?またお前のちんこ勃ってるけど、足りないンデショ?」
「く、ぅァ…触んな…!」
「素直じゃないねェ。」
上からぐりぐりと膝で刺激してやれば、痛みを通り越した快楽で次元はビクビクと腰を揺らした。無意識に拡がる脚を見て、欲に従順な身体が可哀そうにすらなってくる。頭では絶対に服従したくないって思ってるだろうに、敏感な身体が言うことを聞いてくれないのが良くわかる。
「プライドの高い奴は大好きだぜ?それを壊してやった時の屈辱とか羞恥にまみれた表情程、最高なものはねェからさ。」
「ッ…随分…さいてい…な男だな」
「そうそう。その最低な男に脚拡げて、良いように犯されて、喘ぐってどんな気持ち?」
どこまでも堕ちない男が愉しくてたまらない。こうなってしまえば、さっさと白旗あげて降参してしまった方が自分も気持ち良いだろうに。痺れの残る身体で、手まで縛られて。それでも何とか逃げだそうと抵抗する男が、今までに感じたことがないくらいに俺様の欲を駆りたててくれる。
「ァっ!」
「悪ぃな。もう我慢できねェ…挿れさせてくれよ。」
力任せに衣を奪い取ると、さっきイッタばっかりなのにグンとでっかく立ちあがった男のソレが目に入る。ダラダラとはしたなく流れる先走りにニヤリとまた笑ってやれば、次元は更に顔を真っ赤にさせて歯を食いしばった。恥ずかしくてたまらないのに、クスリに侵された身体はより強い刺激を求めて仕方ないんだろうけど。
「ぅァあッ、なッなに、してッ…!」
「何って…慣らさないと挿いらねェでしょ?」
「ンッぅう…やめ!」
大きく脚を拡げさせて、そこらへんにあったクリームをたっぷり男の孔に塗り込んでやる。こんなに敏感なくせに、どうやら初モノだったらしくて、戸惑う以上に次元は怯えちゃって可愛いったらない。早く挿れたいけど傷つけたいわけじゃないから、3本入れたままぐるりと回したりバラバラに指を動かしたりして次元のナカが馴染むのを待つ。熱くなるばかりの次元にとっては、もどかしいぐらいだろう。嫌々と言いながら、無意識のうちに腰をくねらせて俺様を誘ってる。淫乱なその仕草が、意図せずされてるかと思うと恐ろしい。
「ひ、ぁッ…!」
「ん、もう良いかな。」
十分解れたのを確認して、指を抜き取るとそれだけで次元は甘く啼く。もう目は虚ろで、快楽を追うので精一杯。抵抗もできない身体をぐっと柔らかいベッドに押し付けて、俺様は昂った欲を次元のソコに突き立てた。
「ァっぐ!ぁああっァ!」
「っ、せま…ッ」
突然の衝撃に身体を強張らせた次元は、涙をぽろぽろ流しながら脚をばたつかせた。「落ち着けって、ほら、ゆーっくり息吸って、吐いてぇ」って頭を撫でながら優しく諭すと、一生懸命合わせようとしてくる。熱くてうねる次元のナカが気持良すぎて早く突き上げて熱を叩きつけてやりたい欲にも駆られるが、なんとか抑え込んで次元が落ち着くのを待った。
「は、ぁ…ッ、ンんぅ…はァ…」
「どう?少しは馴染んできた?痛くないでしょ?」
「…ん…あ、あァ…」
落ち着いてきた次元は、とうとう観念したのか素直にそう応えた。俺様も限界だからゆっくりと腰をグラインドさせて、ぐちゅぐちゅと音を立てながら次元の胎内を堪能する。俺様の動きに合わせて上がる次元の声が心地良くて、もっと引き出してやろうと細い腰を掴んで奥まで激しく突きあげれば抑えきれない甘い嬌声が部屋中に響いた。
「ァ!ああ!ひッあんンッ!や、ぁ!あ!も、もうッ…!」
「俺様も…イクぜ…?」
「あッ!やッァうァああああああっ!」
ぐッと前立腺を押しつぶすように突き刺して、そのままダクダクと精を叩きこむ。その衝撃と熱さに次元も目を見開いて身体を痙攣させた。どぷりと白濁が溢れだして、俺様と次元の腹を汚す。
「は!ァ…っああ、ぁ…」
余韻に震える次元の身体を持ち上げて、俺様のちんこが刺さったまま腰を降ろさせる。当然今まで以上に深くなる挿入に、次元はビクンと身体を戦慄かせた。ベールで拘束していた腕は解放してやったから、何とか手で身体を支えようとするけどずるずると滑るようにして奥まで埋め込まれる。
「う、ぁァ…も、もうッ無理だ…ぬ、抜いて…くれ…」
「なぁに言ってんの。俺様まだお前さんの踊り見てねェんだっけども?」
「なっ!?だ、だから…俺はッ…踊りはできねェって…言ってんだろ…ッ!」
ぐちぐちと小刻みに腰を揺らすだけでナカで主張する俺様に次元は声を詰まらせる。自分で身体を支えきれない次元の腰を掴んで、にっこりとほほ笑めば次元は顔をひきつらせた。
「ベリーダンス。お前には良く似合いそうだぜ?ほら、こうして腰を左右に振って…」
「ぇッ!あ!あッ!やめっ動かすなぁッ!」
ヒップシミーとか言う奴。次元の腰を勝手に横に動かせば、気持イのか入口がきゅうきゅう締めつけてくる。十分にエロティックなその身体を引き立てるように、腰に纏ったままだったヒップスカーフの装飾品が動きに合わせてシャラシャラと綺麗な音を奏でた。いやらしくくねる次元の身体を目に映しながら、この音が忘れられなくなりそうだな、と心で笑う。
「はい、これがヒップサークルね。」
「ぅああ!?ァっば、ばかやろっ…!」
爪にまでネイルアートの施された指が、必死に俺様の手を掴んでくるけど全然抵抗にもなってなくて。俺様の上でぐるりと円を描くように腰を動かされて、次元は悲鳴をあげる。じっとりと汗ばんだ肌を光らせて、自分の上で踊っている様子はいやらしくてずっと見ていたい程に魅力的だった。ゾクりと背筋に感じる背徳感に、もっともっとこの男を乱してやりたくなる。
「うっぅ、ぁ、もッもう無理…だッ…頼むから…ッもう辞めてくれッ…!」
「だーめ。まだ俺様足りないもん。」
「壊れちまうッ…から…ルパン…!」
! 次元の口から、自分の名前を初めて呼ばれて息を飲む。なんだかひどく嬉しくて、「もう1回名前呼んで」と言えば戸惑いがちに「ルパン…」と呼ばれて歓喜する自分に苦笑していた。
「もう次元ちゃん最高!お前今日から俺のモンな!」
「はッ!?ァあ!あ…ッん!!」
次元の腰をガシリと掴み直して、上下に何度も貫いた。好きに揺さぶって最奥に射精してやれば、3度目の吐精をした次元がふらりと倒れ込んでくる。気絶してしまった次元にちゅっとキスをして、その愛しい身体を抱きしめて一緒に眠りについた。
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「断る!何でそうなるんだよ!」
「嫌じゃないの。俺様のハーレムに入って、毎日気持ち良くなろうって言ってんの!」
「俺はお前を殺しに来たんだぞ!大体、あんな女どもと一緒になるなんざ願い下げだ。」
綺麗に清めてやって、やっと目が覚めた次元に満面の笑みで「俺のハーレムに入れ」って告げたら即効で断られた。ひどいもんだけど、俺様は諦めが悪い上に手に入れると言ったら絶対に手に入れると決めてる。
「ハーレムの女と一緒が嫌なら、お前俺様の側室になればいいじゃん。はい決定。」
「あァ!?俺は男だ!」
「別に良いよ。誰にも文句言わせないし。」
俺を楽しませてくれそうな奴にやっと出会えたんだ。一夜だけじゃなく。千夜を超えても自分を満たせる人間をやっと見つけた。王子の第一王妃が男だなんて、確かに従者の奴らは大反発だろうがそんな批判は俺様が叩き潰す。王である親父が問題だけど、多分逆に楽しんでくれるんじゃないかと思うんだよな。勿論次元には触れさせないけど。
「いつでも俺様の命狙って良いからさ。な、側室に入ってずーっと俺様の傍にいる方が命狙いやすくねェ?」
「…ぐ」
「このまま俺様を殺せずにココから去ってもさ、任務失敗ってことで裏社会的にやばいだろ?なっそれならちゃーんとお仕事まっとうした方が良いんじゃないの?ねっ?」
俺様の巧みな話術に言い返すこともできない次元は、思案した後「わかった…けど、またあんなこと出来ると思うなよ?」って言いながらギラリと睨みつけてきた。あんなことってエッチのことかしら?ぬふふ。
「それは次元ちゃん次第なんじゃないー?自分で阻止すれば良い話しじゃん。」
「うるせぇ!次はねェって言ってんだよ!」
「俺様、抵抗される方が燃える性質なのよ。せいぜいがんばってチョウダイ。」
ルパン!!顔を真っ赤にさせて怒鳴る次元の声を聞きながら、盛大に笑う。退屈な日常に訪れたこの幸せを、きっとこの男にも感じさせてやろう。窓から見える真っ青な空を見上げて密かに想う。
身体だけじゃなく、心も俺様のモノにー