「ん~~~っ・・・・も、もうちょっとなのに・・・ッ届かねぇ・・・。」
棚の一番上にある本。それが次元の目当てであったが、指には当たるものの取りだすことは叶わず。周囲には台になりそうな椅子などもなく、何とかして取れないものかとつま先立ちまでして必死になっていた。
ほんの、あと少しなのだ。なんとか頑張ればいけないか?そう想いながらまた力いっぱい指先を伸ばした瞬間。
ひょい
「あ・・・。」
「はい、次元ちゃん。これが欲しかったんだよね?」
突然現れた長い指が、すんなりとその本をすくい上げる。ぽん、と渡される本はまぎれもなく今自分が奮闘していたソレで。
「・・・・っ・・・・・」
「あれ?違った?」
欲しい物が手に入った喜びよりも、きょとんとした顔を見せるルパンに少しの悔しさを覚える。
ルパンとの背の違いは、ほんの少し・・・・1cm程度のはずなのに。
腕も指も長いルパンだからこそ、きっと届いたのだとわかってはいるがそれでもその身長差が悔しくて。
男として、助けられることは屈辱だ。と言ってやったら、きっとルパンは笑うだろう。こんな些細なことで、と。
でもこんなことでも、次元にはプライドがあって、自分が必死になっていたことをすんなりと成功されるのは嫌だった。
「・・・・」
「じげーん?どったの?」
「ずるい・・・・」
「は?」
「ちょっとくらい背が高いからって偉いと思うなよ?!」
言うつもりはなかったが、つい口から出たセリフに自分自身で恥ずかしくなる。何を子供のようなことを。
「あれ、もしかして俺よりちょぉっと低いこと気にしてたの?」
次元の言い分をたったその一言から、10まで全てを読み取ったルパンはにやにやと口に笑いを乗せる。
むぅ、とむくれる次元はもうこれ以上言葉を発するのが危険だと口を閉ざす。
「まぁったく、可愛いったらないねぇ?次元ちゃん。」
楽しくてたまらない、と言うようなルパンをジロリと睨みつけて。
「そ~んな真っ赤な顔で睨まれても、怖くないよ。むしろ、可愛い・・・・・」
先程から可愛いと言い張るルパンがまた悔しくて、やっぱり罵ってやろうかと口を開こうとした瞬間に唇を塞がれる。
そうなってしまえば、心も体も白旗を上げるしかなくて。
やっぱり、ルパンに敵うはずもないのだと次元はゆっくりと目を閉じて快楽へと堕ちていった。
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今度は身長差の可能性について模索中。←
1cmでも、やっぱりすごく美味しいと思う!
[4回]
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