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「怒ってます・・・・よ、ね?」
「・・・・・・・別に?」
=忘れられない一夜=
朝、目が覚めて。いや、朝と言ってももうすでにお昼の時間だ。
そんな太陽の日差しが眩い中、起きて早々頭につきりと痛みが走る。
そういえば昨日は不二子にフラれてやけ酒飲んで、珍しくも泥酔状態になっていたところまでが思い浮かぶ。
うん、うん・・・・そうなんだよねぇ~酔っ払っちまってアジトに戻って・・・・
そこで、ハッと気づくと隣でもぞもぞと動く物体。明らかに人・・・・ってこれは・・・・
次元?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ・・・・!!!?
半覚醒状態だった脳が一気に浮上して、昨夜の出来事が走馬灯のように思い出される。
もし、もしこの記憶に間違えがなければ、それはひどく大変な出来事で。
夢であって欲しいと願うけど、きっと俺以上に次元は・・・・夢であることを望むであろう内容。
「じ、次元・・・・・っ・・・・・さん?」
「ん・・・・・・ッ、」
ゆっくりと揺さぶって隣の相棒を起こす。目を開けて一瞬だけきょろりと周囲を見回した次元は、俺を視界に入れた後すごく嫌な顔をした。ああ、きっと、夢じゃなかったんでしょうね・・・・。
気だるげに起こされた身体は何一つ身に纏っていない上に、至る所に鬱血痕。所詮キスマークというやつ。
そしてさらに、次元の手には縛られた痕・・・・・うん、見覚え、ある・・・・。
思い出した内容を説明するな?
昨夜べろべろに酔っぱらって帰った俺を出迎えたのは、長年連れ添った相棒・次元大介。
そりゃ当然、酔いに酔った俺に対して次元は呆れた様子を見せたけど、ちゃんと俺をベッドまで運んでくれたんだ。
ーそう、そこまでは良かった。
ベッドに運ばれた俺は、女にフラれた腹いせか何か知らないけど・・・・ひどく欲に駆られてたのだけ覚えてる。
飢えてたって感じ?そんな俺がベッドに引きづり倒した相手は、その相棒で。
当然、俺たちはそんな関係性なんて今までひとつもなかった。俺だって、次元だって。お互い愛だの恋だの感じ合ったことはなかったし、間違えなくただの友だち関係だったんだ。
そんな俺にベッドに押し倒された次元は、始めひどく驚いてた。その後は、酔った俺の奇行だと呆れてたっけ。
もうまさに今思えばその通りなんだけっどもさ、でもそこは俺様。・・・・って自慢できることじゃねぇんだけどもよ?
手にした獲物を逃がすはずもなく、俺を優しくなだめようとする次元の手を縛りあげてベッドヘッドにくくりつけた。
さすがにそこまでなると慌てだして、なんとか抵抗しようとした次元を・・・・俺は一発殴った・・・な。多分これも現実・・・・今見ても痣になっちまってるし・・・・・。
びっくりした次元の顔、段々恐怖にも近い表情してた。
ここまで言えばわかると思うけどさ・・・結局、強姦みたいなこと、しちゃったんだよね・・・・。
抱きつぶした次元に、俺は冒頭の言葉を言ったってわけ。
「怒ってないわけないだろ?」
「怒ってねぇよ・・・」
「じゃぁ、どう思ってんの?」
「・・・・・呆れてるね。」
「俺に?」
「自分に。」
ふぅ、とため息をつく次元はどこか艶かしくて一瞬どきりとする。いやいやいや!昨日のことは確かに俺がやっちまったことだけど、本当有り得ないことだから!男とヤルなんて!
ま・・・すっげ気持ち良かったんだけっども・・・・。
「何で・・・・」
「お前さんを止められなかったからな。テメェだって今、嫌な気分だろ?男なんか抱いて。」
「いや、俺は・・・」
「もうイイよ、お互い忘れようぜ。」
そう言ってベッドから降りようとする次元。でも身体を動かすのもツラそうで、見ていられなくて手を貸そうと思ったんだけど・・・・。
ーーばしっ
「っ痛・・・・!」
「・・・・触んな。」
冷たく言われて、手を払いのけられちまった。何・・・これすっごいショック・・・・いや、当然なのかもだけどよ。
そのまま俺が見送る中、ずるずると身体を引きづって次元は部屋を出て行ったんだ。
「ぁ~~~あ・・・・・・」
嘆きたくもなるってもんだ。恋愛感情ではなくても、大切な相棒。嫌われたくないもーん。
「どうしたもんかね・・・」
俺は落ち着くためにタバコをふかして、頭をひとつかいた。
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その後、日常はいつも通り過ぎていった。
最初はちょぉっと次元ちゃん俺に冷たかったんだけど、段々元に戻ってきたなって。
今は昔みたいに過剰なスキンシップでも特に嫌そうな顔も見せなくなって、俺だって安心してた。
でも、問題が、残ってんの。
「やっぱり、立たないぃいい~~~!!;;」
あれから数カ月。もちろん色んな女とのあま~~いひと時vvを過ごしていくわけよ。
可愛い女から綺麗な女まで俺の手に落ちない奴はいないからな!前みたいに楽しい夜を過ごしていくはずだった。ベッドインまでは全く変わりなく。女をイカせるのだってお任せあれ。
ただ、ね?
俺様が、イケないの。
「何だ?!何でぇ?!」
女の前ではそんな慌てた様子も見せない。でも、勿論息子が立たないんじゃ役にもくそにも立たないでしょ?怒った女も数知れず。
「原因って・・・もう・・・・あれしかないでしょ・・・・」
病気かとも思ったけど、病院に行くのも恥ずかしいどころじゃねぇし。それに、俺自身原因がなんとなくわかってるんだからそういう気にもなれない。
・・・息子が立たなくなったのが、明らかに次元と寝た後。でもその時は、ばっちりどころかいつもより元気に主張してたわけで。と、いうことは・・・だ・・・・。
「次元!」
ばんっと扉を開けて、次元を視界に入れる。驚いた表情。そりゃ今から寝ます、って時間に俺が突然入ってきたら驚くよな?でも、今からもっと驚くぜ?
「頼みが・・・ある・・・・っ」
切羽つまった俺を見て、一瞬怪訝そうな顔をした次元に一気に詰め寄る。
「抱かせてくれ!」
ぎゅっと手を握って俺の意思を強くアピール!と、思ったんだけっども?
ごりりっと額に当たる冷たい感触。
「死にてぇか?」
死神のようなどす黒く冷たい瞳で、俺を見据える次元の怖さといったら!
「死にたくない・・・です・・・・・」
しくしくと俺は宙にういた両手を下げ項垂れる。だってめっちゃ目がマジなんだもん。
「・・・・・で、何だ突然・・・・。」
「じげぇ~~ん・・・・・」
あんなことがあったとは言え、次元は元々俺に甘い。しゅんとした俺を見て、仕方がないとばかりに聞く体制に入る相棒に俺は事のいきさつを話す。
「・・・・・・・言ってる意味がわからねぇ・・・」
「いや!だっからさ!!もしかしたら、また次元ちゃんとなら・・・その・・・立つかもって・・・・?」
「アホか。病院行け。ついでにその腐った頭も診てもらえ。」
俺の言葉を全否定しながら嫌悪に満ち満ちた表情を見せる相棒に、俺はやっぱりか・・・・とため息をつく。
これしか解決法を思いつかないのに、頼みの綱はこれで。でも、俺だって・・・もう強姦まがいなことはしたくない。さっきも言ったけど、次元は元々大切な相棒だから。
「・・・・・・悪ぃ・・・・・そりゃそうだよな。思い出させるようなこと言って、ごめん・・・・」
「・・・・・・・・ッ」
「俺にとっちゃ死ぬよりツライことだけど・・・男として使い物にならなくっても、大切なお前を困らせるよりイイや・・・・・」
「ルパン・・・・」
「諦めるぜ・・・・これからの人生、ツライことばっかりだろうけど。仕方ねぇ・・・自業自得だからな?」
「・・・・・・・・おい、」
「じゃ、おやすみ・・・・・相棒?」
「・・・・・・・~~~~~~~~~~~っくそ!」
まぁもちろん演技なわけなんだけっども?ごめん次元!本当お前は最高の友だちだ!
そんな健気な俺を次元が見捨てるはずもなく、俺の胸元をガッと掴んで自分の顔に引き寄せた。
「わかったよ!!もう好きにしやがれっ・・・・!!!/////」
「・・・・イイのか?」
「わざとらしいんだよこのバカっ!!!」
「あ、ばれてた?」
てへ☆っと笑うと呆れた、とばかりにため息をつく次元の唇を俺はそっと塞ぐ。
悪いけど、了承は得たからな?
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「満ッ足ッ!!!!!!」
「・・・・・くそやろう・・・・・っ・・・・・」
目をきらきらと輝かせて満面の笑みの俺に対して、ぐったりとベッドにつっぷす次元。
ああ、もう結果は言うまでもないだろ?
「何が立たないだ!!イケないだ!!!どこの口がそんなこと言ってやがった?!/////」
「本当だったんだぁって!次元ちゃん相手だと、もう速攻でびんびんだったけども・・・・・!しかもでっかくなっちまってごめんな?!おかげで次元もよかったみたいだしあんあん喘いじゃってこの前以上に可愛かっ・・・・・」
「それ以上言うとぶっ殺すぞ・・・!」
「すんません!」
本当に殺されかねないので黙るけど、まじで良かった。数か月溜まりに溜まってたってのもあるけど、女なんか目じゃないくらい色気のある次元に息子は完全復活してたし、中は熱くてよーく締まってるし本当に最高!
こりゃ忘れられないわけだ、って納得した。
「ね、次元さん・・・?」
「ああ?」
「またお相手お願いね☆」
ガツっ(殴)
そんな調子にのった俺が、次に目が覚めたのは日差しの眩い昼だった。
Fin.
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