けもっこシリーズで「喧嘩話し」実行中。
好きなんですよ~~喧嘩モノ~~~////ごろごろ
今回は、狼さんっですっ^^////兎さんにも反応ありがとうございますやる気満々にさせられすぎて全私が危ういです←
けもっこシリーズご存じ&見ても大丈夫と言う方は↓から
[7回]
「ルパン・・・女の匂いがする・・・・。」
「え?」
ぼそりと呟かれる一言。
跳ねる鼓動。
怪訝そうな表情で、次元はルパンを見つめていた。
「・・・・・」
「じ、次元・・・・?」
その後は何も言わずに、ただ俯く次元。
脳裏を想像するだけで、冷や汗が流れるのを感じた。
「ルパンなんて・・・嫌いだ・・・ッ!」
「ちょっ、ええっ!?」
「もう森に帰るっ・・・!!!!」
「お、おい次元・・・待てって!!!!!」
重い沈黙を破ったのは、次元の方だった。
キッと向けられた瞳は、野生のそれ。
怒りと悲しみが含んだ声は、ルパンにぶつけられるが、どこか思いつめたように震えていた。
ダッと駆けだした次元は、瞬く間にアジトの外に。
止めようと出した手は空を切って、虚しく延ばされたまま。
「うそでしょ・・・」
茫然とたたずむルパンは、自分の衣類を少し嗅いでみる。
確かに、普段纏わない香水の匂いが・・・。
「えっと・・・・昨日は確か・・・・」
思い返せば、可愛い可愛い次元に手を出すこともできなくて、欲望を抑えるためにと外を歩いた。
酒を飲んで忘れようと、やけになって呑んだかもしれない。
あまり覚えがないが、ちらほらと浮かぶのは、女の絡みつく腕。
「その時、か。」
はぁ~~~っと大きなため息をつく。もちろん、女に手なんか出すはずもなくて。
今もよぎるのは、ただただ愛しい狼の姿だけ。
たった一人だけを愛してるって言うのに、女になんて今じゃ興味もない。
男としてどうかとは思うが・・・欲情するのだって、次元の身体にだけだ。
「とにかく・・・・!」
ー誰が寒い森になんて帰すもんか!ー
ぐっと手を握り締めて、駆けだす。
野生の狼の走りに、追いつけるわけなんてないけど。
逃がしてなんか、やらない。
死んだって、離してなんてやらないんだから。
アジトの外に止めていたバイクに飛び乗って、次元が走り去った方向を見定める。
エンジンをふかして。
轟音と共に、風を切って、走り始めた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「は・・・・ッあ・・・・。」
闇雲に駆けだして、止まることなくただ走り抜けて。
気づけば、夜もふけて外は暗くて。
森への道は、どっちだっただろう。
自分の故郷など、元からないけれど。
ずっと、ずっと一人で生きてきたから。
上がる息を整えようと、一度深呼吸。
ツン、と冷えた空気が肺に入る。
「冷たい・・・。」
森に戻ろうと思ったけど、もうどこでも良かった。
敵ばかりのソコは、生きていくだけでも毎日が大変で。
襲われても、助けてくれる味方はいなくて。
自分だけ、自分だけが味方だった。自分で身を守るしかなかった。
息をして、食べて、寝て、明ける空を見て沈む闇を見つめて。
そんな何もない。
本当にただ生きてるだけの人生。そう思っていたのに。
「楽し、かった・・・・。」
ルパンの笑った表情を思い出す。
温かくて。優しくて。
それに、幸せだった。
知らなかった想いを、たくさんもらった。
もらってばっかりで、申し訳なくて。
それでもルパンは「次元がいるだけで、俺は幸せだから」って微笑んでくれた。
セツナイ・・・・
セツナイって、なんだろう。
ふと知らない言葉が思い浮かんで。
キリり、と痛む心。
ルパンを想うと、”シアワセ”なのに”セツナイ”。
ふるると頭を振って、忘れよう、と思った。
「ルパンに・・・嫌いって言っちまった・・・嫌いなわけ・・・ない、のに・・・・。」
呆れたかな。
怒ったかな。
嫌われた、かな・・・・
ぐっと息が詰まる。
視界が水気を帯びて、ぶれる。
悲しくて悲しくて、ルパンが大好きで。
暗闇の中をただ一人、誰もいない。
寂しいよ。怖いよ。もう一人は嫌だよ。
「ルパン・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ぶわっ・・・・!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
突然の閃光と、大きな音。
ドルンッ・・・!とエンジン音が高鳴って、キキーーーッとタイヤが地面に擦れる。
視界を覆うのは、闇じゃなくて。
ルパンが、そこに。
「次元ッ!!!」
バイクを降りて、駆け寄ってくるルパン。
赤いジャケットを翻して、まるで王子様のようで。
「るぱ・・・・っ・・・」
もう周りは暗くない。
照らされた光で明るい。
ルパンの声は温かい。
「もう、一人は嫌だ。」
「ン、帰ろう?」
抱きあげられたら、嬉しくて嬉しくて。
自分から、唇を寄せた。
「んんっ?!////」
「ルパン、好きだ////」
ひいいいいいいいいいいいいいと真っ赤になるルパンを、ぎゅうぎゅうと抱きしめて”好き”を伝える。
わたわたと慌てるルパンがちょっと前かがみになったけど。(どうして?)
「と、とりあえず・・・かっ・・・・かえろ・・・・///」
「おう/////」
意気揚々と嬉しそうに手を引かれる次元とは対照的に、ルパンの顔は真っ赤で更に真剣だった。
(可愛すぎるうううううううううううう////)
ルパンの心が叫びをあげる。
そんなことも露知らず、次元は「女の匂い、俺の匂いで消せば良いんだ!/////」(マーキング)
そう思い到って、ルパンの腰に抱きついた。
果たして、無事にアジトに帰りついたのか。
それとも・・・ルパンのぎりぎりの理性が焼き切れるのが先か。
Fin
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大変なルパン様with狼さん。
そんなこんなで結局ラブラブーー!!森に帰る日はいつかしら・・εεεε(っ*´Д`)っ←
拍手もありがとうございます明日愛を持ってお返事しますねーーっ!o(^O^*=*^O^)o
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