獣シリーズです。単体でも読めますが、今までの経緯を知らないとわかりづらいかもですすみません!
次元さんが狼さんになっておりますので、獣化が大丈夫な方のみ↓から
[8回]
ある夜。
いつも通りの日常を終え、ルパンは独りアジトのベッドへ入り込む。
先程可愛い狼さんとはおやすみの挨拶を交わし、それぞれ別の部屋へ入った後の話しだ。
そろそろ、お休みのキスくらいはしたいと思いつつも、未だに近づくだけで緊張する次元に無理強いが出来ない。
惚れた相手にはここまで自分が奥手になるとは思わず、独り苦笑して目を閉じた。
ごそ・・・・っ・・・ごそごそ
「え?」
疲れた体は急速な眠りを与えようとしていたが、近くから聞こえる物音に再び意識は浮上する。
もちろん殺意でもあれば飛び起きていたが、そうでもないようで・・・・一体何事かと目を開く。
「~~~~~~~~~~~ッ!?」
驚きで声が出ないとはこのこと。
夢か幻か、ベッドに引きづり込みたいと切に願う相手が目の前に。否、あまつさえ自分の上に存在するとは誰が思うだろうか。
「んなっ?!な、っ何し・・・・次元?!;;」滝汗
一気に覚醒した頭が中々正常に機能せず、情けなくも言葉を紡ぐことすらできず。
ルパンを見下ろす次元も、もじもじと恥ずかしそうにただルパンを見つめるだけであった。
頬を朱に染め、上目遣いで恥ずかしそうに見つめてくる次元は可愛すぎて正直色々とまずいものがあったが、ルパンは落ち着け、と意識をぐっと引き締める。
「次元・・・、一体どうしたんだ?こんな時間に。」
何とか笑みを作り、優しく微笑むと次元も安心したようにぱぁっと顔を綻ばせた。
「あ、あのな・・・・その・・・・ッ・・・・//////」
「(抱いてvとか言われたら俺は死ぬ。)」
やはり可愛らしく言い淀む次元に、ルパンは組み敷きたい衝動に駆られるのを何とか必死に抑え込む。
両手はがたがたと震え、今にもその細い腰にがっちりと掴みかかり服だなんてむしり取りたいくらいだ。
これでももし万が一にもそんな美味しい言葉がそのふっくらと柔らかな唇から紡がれたならば・・・・・と、考えると神様からどんな罰が与えられようとも紳士の仮面など投げ捨て変貌してしまう自信があった。
俺はむしろよく頑張ってる方だと褒めて欲しい・・・・。そうルパンはこっそりと心でつぶやく。
「あのな、ルパン・・・・怒ったりしない?」
「う、うん・・・・もちろん?(襲いかからない約束はできないけど・・・・)」
「嫌なら、はっきり言っていいから・・・・//////」
「お前が言うことを嫌だなんて思うはずないだろ?・・・・言ってみな?(あーもう可愛い無理ダメどうしよ!//////)」
「そっその・・・・・・一緒に、寝てもイイ・・・・・?////////////////」
「ああ、何だそれくr・・・・・・はァあああああああああああっ!?」
「っ・・・・だ、だめなら・・・いいっ・・・・けど・・・・・」
「いやっ!ええッ・・・~~~~!?」
(一緒に寝るだけ?!それって何て言う生殺しっ!?!!!;;滝汗)
しゅん、としてしまう可愛い可愛い狼さんの尻尾は項垂れて、ふるふる震える身体は今にも離れていきそうで。
目はうるうると潤んでいて、今すぐにでもがばりと抱きついて「大丈夫だ次元っ・・・・俺がついてるからな!」と謎の慰めをしてしまいたくなる程だった。
(可愛い可愛い可愛い可愛いっ・・・・!!!!///////////////)
もしこれが、情事のお誘いならば有無を言わずOKしただろう。
けれど、きっとこの様子だと次元は本当に「ただ隣で一緒に寝るだけ」を望んでいるようで。
そんな挑戦状をたたきつけられ、脳がぐらんぐらんと困惑に揺れる。
(俺に夜中耐久試練でも与える気か次元・・・・っお前への愛を試してるの?!泣)
「ルパン・・・・・だめ?」
「イイに決まってるでしょ次元ちゃん!」泣
きゅるんとした表情で再度念を押され、ルパンは男らしくそう答えた。
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ルパンの匂いに誘われて、大好きなぬくもりの中で眠りたくて・・・・そんな贅沢な自分がダメだな、と思いつつも他の子たち(わんこさんと兎さん)に、たまにはルパンに甘えてみろと言われて実行した狼次元さん。
ルパン様にとっては美味しくもツライ状況。
そんな感じですみませんでしたーっ(ノ´д`ノ。・ゎーぃ・。\´д`\) vv
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